事例紹介
Case 【卸売業】株式会社 不二屋本店 様
北海道の豊かな恵みを活かし、特産品の卸売やオリジナル商品の開発を手がけ、さらにデパートや空港、フェリーターミナルなどで直営店も運営されている株式会社不二屋本店様。海産物からお菓子、農産品まで、幅広い物産品・観光土産品を扱うリーディングカンパニーとして、常に高品質な商品を提供しています。今回は、函館本社のオフィス移転に伴い、近藤商会が手がけたオフィスリニューアルプロジェクトについて、同社の田上様、渡部様、中濱様、畠澤様にお話を伺いました。リニューアル前の課題から、業務効率化や社員のモチベーション向上につながった改善点、そして今後の展望までをご紹介します。
取材にご協力いただいた畠澤様、渡部様、田上様、中濱様(左から)
築50年の旧社屋で顕在化した、設備と働き方の二重の課題
──長年拠点とされてきた旧社屋は、築50年という歴史をお持ちだったそうですね。オフィスリニューアルを検討されるに至った背景には、どのような課題や不便さがあったのでしょうか?
旧社屋は築50年ということで、やはり老朽化が顕著でしたね。事務所内ではLANケーブルがむき出しになっていたり、収納スペースが全く足りず、机の上が書類や物であふれかえっている状態でした。また、在庫を保管する倉庫も手狭で、商品の管理には大変苦労していました。
──長年の課題として物理的な制約が生じていたのですね。働き方の点ではどのような課題がありましたか?
社員の働き方という点では、デジタル化がなかなか進まず、ペーパーレス化も思うように進んでいませんでした。新しいことへの取り組みにも抵抗感があり、これまでのやり方を変えることに二の足を踏んでいる状況でしたね。特に、メールや見積もり、商品紹介など、各自のPCでの連絡が増える中で、会社としてのルールやセキュリティ対策が不十分だったことも大きな課題だと感じていました。
社内連携と情報共有を促す、空間設計の見直し提案
──そうした課題を抱える中で、今回弊社からのご提案はどのように進みましたか?
近藤商会さんからは、函館本社移転を機に、単なる移転ではなく、職場環境そのものを抜本的に改善するリニューアルを提案していただきました。特に重視していたことは、社員の働き方と設備面の改善でしたね。例えば、ワンフロア化と視界を遮らない備品配置によって、社内コミュニケーションの強化を図るという提案は非常に魅力的でした。これは、以前は別々のフロアだった営業と事務が同じ空間で働くことで、部署間の連携が密になり、情報共有がスムーズになることを期待したものです。
──なるほど、他にも印象的だった施策はありましたか?
社員の疲労軽減と利便性向上を目的とした、ハンガー付きの椅子導入など、細やかな配慮がされた提案も印象的でした。倉庫の商品棚の整備による管理機能の向上や、ビジネスフォンの入れ替え、不要回線の見直しによるコスト削減も提案いただき、総合的な改善計画を立てていただきました。
──オフィス移転前に近藤商会のオフィスツアーにも参加されたと伺いましたが、いかがでしたか?
ペーパーレスが徹底されている点や、机上が整っている点には非常に驚きました。フリーアドレスや更衣室が広くてキレイだったり、食堂がおしゃれだったりするのを見て、社員が快適に働ける環境がいかに大切かを実感しましたね。個室スペースでの集中できる空間も魅力的でした。フリーアドレスは、当社の業務スタイルには現状では合わないと判断し見送りましたが、それ以外の部分は積極的に取り入れたいと感じました。実際にオフィスを見ることで、「こういう風にすれば、もっと働きやすくなるんだ」という具体的なイメージが湧き、リニューアルへの期待感が一気に高まりました。
──オフィスリニューアルを進める中で、ご苦労もあったのではないでしょうか。例えば、コスト面での調整や、建物の構造上の制約など、特に難航された点があれば教えていただけますか?
オフィスのリニューアルで苦労したのは、ランニングコストの抑制でした。当初はオール電化を検討していましたが、エネルギー源を分散させるために電気とガスの併用に変更しました。初期費用はかかりましたが、長期的なコスト削減と災害時のリスク分散を考えると、良い判断だったと思います。
また、光の入らない建物中央部には天窓を設置しました。これもコストはかかりましたが、明るいオフィス環境には欠かせませんでした。
リニューアルでは、札幌店や取引先から既存施設の課題を聞き出し、それを今回のリニューアルに活かしたんです。たとえば、札幌店では小さな業務用エレベーターに苦労していたため、新オフィスでは大型化し、従業員用のエレベーターも追加。荷物の搬出入にはセンサー式を導入し、業務効率と利便性の向上を図りました。
天窓の設置や商品棚の整備、新しい机と椅子の導入で快適なオフィス環境に。
働きやすさと効率化を両立したワンフロアの空間づくり
──弊社からの提案の中で、特に「これは良かった」と感じられたものは何でしたか?社員の皆さんの評判が特に高かったものや、実際に導入してみて効果を実感されているものがあれば教えていただけますでしょうか。
特に良かったと感じているのは、やはり机と椅子ですね。長く使うものだからこそ初期投資を惜しまず良いものを選んだ結果、デスクワークの従業員からは「疲れにくく、仕事がスムーズに進む」と大変喜ばれています。各部署の社員が自身で選べたことも満足度向上に繋がりました。近藤商会の川邉さんからは、腰への負担を軽減する椅子やハンガー付きの椅子など、細部にわたる提案を何度もしていただきました。また、以前は営業と事務が別々の階で仕事をしていましたが、今回同じワンフロアになったことで、コミュニケーションが円滑になり、仕事の効率や理解度が格段に向上しました。
ワンフロアへの変更で、営業と事務のコミュニケーションが円滑に。
──オフィスリニューアル後、社員の皆さんの働き方やモチベーションにどのような変化がありましたか?また、取引先のお客様からの反響はいかがでしょうか?
リニューアル後、社員からは「もう前には戻りたくない」という声が多数上がっていますね(笑)。旧社屋は築約50年でしたので、特に冬の寒さなど、不便に感じることが多かったようです。当初は新しいやり方への抵抗もありましたが、徐々に慣れていき、今では以前よりも効率的に仕事が進められていると感じています。お客様からも「キレイで広くて良いですね」というお声をたくさんいただき、非常に好評です。オフィスリニューアルによって社員全体のモチベーションも上がり、会社の雰囲気も明るくなったと感じています。
──最後に、オフィスリニューアルという大きな一歩を踏み出された不二屋本店様ですが、今後も継続して取り組んでいきたい課題はございますか?特に、DXやペーパーレス化の推進について、現状と今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか。
今後も継続して取り組んでいきたいのは、やはりDX(デジタルトランスフォーメーション)とペーパーレス化ですね。サイバー攻撃が増加している中で、今も近藤商会さんから様々な提案を受けており、セキュリティ対策に向けては着実に前進しています。社内ルールの整備を含め、近藤商会さんにバックアップしてもらいながら、DXを推進していきたいと考えています。またリニューアルから1年経ち、今の整った状態をキープできるよう、今後も近藤商会さんから色々とアドバイスをいただきたいと思っています。
Beforeお客様が抱えていた問題
- 配線環境の未整備や収納スペース不足など、物理的な制約が業務に影響を及ぼしていた。
- PC利用の増加に伴い、情報セキュリティに関する統一ルールや対策が求められていた。
- 営業と事務が別フロアに分かれていたため、部署間の情報共有に改善の余地があった。
- DXやペーパーレス化が進まず、新しいことへの取り組みができていない状態だった。
After導入の効果
- ワンフロア化により、部署間の壁がなくなり、情報共有と連携がスムーズになった。
- 倉庫の棚整備や複数のエレベーター導入などで、商品管理や運搬が効率化された。
- 新しい机と椅子の導入により、社員の疲労軽減と快適な職場環境を実現できた。
- 刷新されたオフィス空間は、社員のモチベーション向上と取引先からの高評価につながっている。
企業情報
- 会社名
- 株式会社不二屋本店
- 業種
- 卸売業
- 事業内容
- 株式会社 不二屋本店 様では、北海道の特産品や土産品の卸売をはじめ、オリジナル商品の開発、直営店の運営、見本市の開催など、幅広い事業を手がけられています。
- 導入サービス
- 内装デザイン、椅子・机などの備品入れ替え、空間活用のご提案、ビジネスフォン入れ替え、不要回線の見直し