ベルフェイスデモ体験 アスクルサイト 補助金 助成金 診断

BOSSブログ

2024.03.26 【教育機器部長】

気温8℃の火曜日⛅️

 

(前回より続く)

https://www.kond.co.jp/presidentblog/presidentblog-20249/

 

1997年のある日、ホテル🏨にメッセージが届いた。社長からである。「悪いが、東京からすぐ戻って欲しい。実はT部長が急に退職する事になった。会長と一緒に相談したい事がある。」

教育機器部のT部長は取締役で、ちょうど60歳になる。急に体調を崩していたらしく、退職したいと意思表示があった。18歳で近藤商会に入社し、42年勤めた教育一筋のヒトだ。教育市場は大きく2つに分かれ、学校教育と生涯教育である。生涯教育とは、図書館や体育館などの文化スポーツ施設を指す。

T部長は、教育ビジネスの改革をしてきた人だ。入社当時は学校に授業用教材を随意契約で納品していた。政府も理科振興法を立ち上げ、学校市場に新しい需要が産まれた。そのうち、業者も増え競争入札になり、段々儲からなくなってくる。「他社がやらないことをやろう!」とアイデア💡を絞り社長に提言する。人口増に比例し学校も次々に新築する。そこに目をつけた。黒板・理科室の実験台・家庭科の調理台・体育館のバスケットゴール・ステージ設備・放送設備・視聴覚設備・LL設備…時代の変化に合わせて次々に新しい取り組みをし、営業基盤を拡大した。

私は、彼にあまり好感は持っていない。どちらかというと陰気なタイプだ。仕事をしても、ゴルフをしても、イヤミや愚痴が多い。酒癖も悪いし、酔うと周りを不快にすることも多い。私も一度、夜の席で絡まれたことがある。始めは我慢していたが、あまりに酷いので摘み出した。「いい加減にしろ…!」他にも色々とモめたので、正直、あまりステキな人のようには見えなかった。

私は彼の後任を受けた。引き継ぎで函館市内・渡島・檜山地方の教育委員会並びに学校を一緒に廻った🚙車中でT部長が夢中で私に話す。とても雄弁で快活である。「日本🇯🇵の将来にとって人間の教育というモノがどれほど大事な事か?君に解るか?私は近藤商会に入り、幸せだった!」と。「この人は真剣に会社も仕事も愛してきたんだろうな。」一体、オレはこの人の何を見てきたのか?、とても恥ずかしくなった。

T部長は、経営一族以外で改革を断行した唯一の人である。少なくとも私は認めている。

私が教育機器部を引き継ごう、と決めたのは社長命令であるからだ。が、それだけでは無い。教育市場というのは私の「おじいちゃん」が開拓したからだ。元々は謄写版として重要な得意先だった上に、新しいビジネスを乗せたのは祖父である。そして、伯父も「教育ウチダ会」の会長を務めている。私自身は、全く未知の世界だったが、ヤリタイ‼️と思った。私ならではの教育機器部を創り上げたいと。

1ヶ月後、教育機器部長となり、現在のみなくるホールに席を移動する。

…つづく

※オマケ

窓辺でちょっとアンニュイ?なポッキー🐶😁(笑)